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南多摩 U邸

低いプロポーションでコストを抑える
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外観 南側

竣工当時、南多摩駅のホームから丸見えだった南側外観

周囲に建物がなく、この時は植栽がないため写真ではわかりにくいのですが、2階建てにしてはかなり低めの設計です。

設定建設コストが厳しかったため、
ローコストで要望された面積を実現するために

 1) 単純矩形にすること
 2) 高さを抑えること
 3) シンプルな仕上げにすること

この3点を徹底してこだわった住宅です。


外観




内部
  吹き抜けのリビングは、キッチンBOX、食品庫BOXが置かれたような路地感覚。
敷地の北側は幹線道路。遮音とプライバシーを徹底的に配慮したため、
窓は小さめ、壁の面積が大きく、美術館のような静かな空間が生まれました。

キッチンで作業している様子が少しだけ見えるようにしています。
照明は特製の配線ダクトを加工してアームから好きな器具を吊れる仕掛け。


居間


2階ホール
 2階の大きな廊下にはまだ何も置かれていませんが、テーブルや本棚、ワインクラーなどを置き、ゆったりとした時間を過ごせる場所になる予定です。
廊下と言うよりサブリビングの感覚です。


2階個室
 個室は全部で4つあります。2階の部屋は窓台がベンチを兼ねており、天井高さは一番低い所では1.6m。勾配天井のため圧迫感はありません。壁にはクローゼットとエアコンが埋め込まれていてスッキリとした仕上げになっています。


居間
 吹き抜けを見上げると階段の上部にトップライト。
大きく見えませんが、ここからの光が効いていて明るさを確保しています。2階の広い廊下(サブリビング)からは下のリビングを眺めることができます。


製作キッチン


 キッチンは簡素な造り。
周りからは見えないクローズドキッチンゆえ、多少雑多にものを置いても気にならないようなつくりです。

キッチン家具は製作品です。キッチンカウンターの上壁には手元灯を埋め込み、建築化照明にしています。光源を天井や壁などに組み込み、建築構造と一体化させた照明方式のことをいいますが、器具が外に出ない為、使用していない日中は存在が消えてすっきりと見え、使用時は灯りが美しく部屋に栄えます。

廊下を挟んで向い側には食品庫があり、買いだめの食品や季節ものの食器などを十分ストックできる収納場所になっています。

キッチンと食品庫


玄関
玄関

玄関は車椅子対応のバリアフリーですので、土間と床のレベル差がありません。玄関内のベンチは靴を履く際や荷物をちょっと置く際の配慮で設置しました。ここに郵便口からの配達物が落ちてくるようにしてありますので、わざわざ外に出ずともよいようになっています。

また、外から雨水などが侵入しないよう、引き戸の外には隠し溝があります。

手摺の位置は右麻痺の症状に合わせた必要位置に写真に映っていない場所にも数多く設置しています。



テラス
テラス

2階北側に設けたテラス。駅から丸見えの南側に洗濯物を干すわけにはいきませんので目立たない北側にテラスをつくりました。しかし日当りが悪くなってはいけません。今回、建物高さを抑えたことで、北側でも南側と同じように日当が良い干場をつくることができました。また北側は幹線道路に面するため、壁を高めして、道から見られないように配慮しています。

 建物外装はメンテナンスフリーの仕上材を選出し、
内装は自然材料にこだわり、プリント合板材などは使用せず、木無垢材を床/天井/家具に使用して暖かみのある部屋をつくりました。


テラス
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