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■ 子どもが巣立ち、大切な夫にも先立たれ、一人になったSさんは、 長年暮らした家と土地を売って、駅近くの利便の良いマンションに移リ住もうと考えていたところ、「土地は子供たち家族に引き継いでもらいたい」という亡き夫の言葉を思い出し、 この家にとどまることにしました。
けれども、老朽化し、増築を繰り返して継ぎ接ぎだらけになっている今の住まいを気休めにリフォームして住むことには不満がありました。
そこで思い切って建替えをを決意!
老後のためのお一人さま暮らしの住まいを新築することにしました。
まずは大手ハウスメーカーに行ったそうです。 そこでSさんのちょっとしたこだわりや細かな内容を具体的に話してみると、次第にそれはハウスメーカーでは対応してもらえないことを知りました。いろいろな方面に相談をするうちに、願いを叶えるには設計事務所しかないと、たどり着いたそうです。
Sさんのこだわりが詰まっている家のコンセプトはズバリ 「人生最後だから好きなようにする!」
ただ、それが完成に至るまでは紆余曲折、何度も何度も悩み、考え、打合せ、決める、を重ねてSさんの希望を盛り込んだ終の住処が完成しました。 |
・・ こだわりのキッチン ・・ |
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■ キッチンカウンターの手元がダイニングから丸見えにならないように、造り付け た腰高の食器棚。この食器棚の建具にSさんからリクエストが・・ |
Sさんを「日吉W邸」に案内した時に、玄関収納の組子建具戸にひとめ惚れ! 『是非、うちでも使いたいわ!』ということで、実現しました。
近くで見てみると、全面に美しい組子細工が施されているのがわかります。
「組子」とは建具屋の高度な伝統技術で、最近ではその伝承者もかなり少なくなっているそうです。
この建具は、いつもお願いしている建具屋Nさんの作。
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リビングのTVカウンター収納扉も、同様の組子建具です。 |
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TVカウンター横の小さな窓。ここから玄関ホールが覗けます。 |
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キッチン横の障子
これはSさんも便利だと大絶賛。 障子の上下が可動式になっていて、隣家からの視線を遮りつつも、通風・採光を確保します。
外からの陽光で和紙の陰影が美しく、庭の緑が栄えます。 |
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キッチンカウンター
延長式キッチンカウンターです。
調理の時は食材やお皿を置く場所が欲しいけど、使わない時はコンパクトに
という今までにないSさんのリクエストにより出来上がりました。
カウンターの両端が延長式になっていて、普段は折畳んで仕舞えます。
カウンターの色もSさんお気に入りの鮮やかなブルー
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・・ 洗 面 ・・ |
■ 内装にSさんが、かなり悩まれた部屋です。
当初、某カリスマ主婦の自宅キッチン床と同じにしたいと、ブルー&ホワイトのタイル模様張りを希望されていましたが、周囲から「そんなのダメダメ。もっと明るい色にしなさいよ〜」の意見に気持ちが揺らぎ、黄色も入れた模様パターンも考えて欲しいと相談されました。
そこで下記パターン図と室内スケッチを描き、Sさんに見てもらいました。
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結果は下記写真の通り。
まだ決まっていなかった壁天井の仕上も、スケッチからイメージが伝わり、 すぐに決定しました。よかった!
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キッチンより畳リビングを見る・・ |
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畳リビングからダイニングキッチンを見る・・ |
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キッチン上には個室があります |
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個室をでるとリビングの様子がわかります |
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■ 計画:2013年05月〜 |
■ 工事:2013年11月〜 |
■ 竣工:2014年6月7日 |
敷地概要 |
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敷 地 面 積:231.50 平米( 70.03 坪) |
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用 途 地 域:第一種低層住居専用地域(40/80) |
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防 火 指 定:22条地域
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建 築 面 積: 67.52 平米( 20.42 坪)
延 床 面 積: 103.10 平米( 31.19 坪)
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構 造:木造 地上2階建て |
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