■ 敷地は緩勾配をもつ角地。もともと1つの敷地が2分割されて販売されたために、敷地は南北に長く、南側からの採光はほとんど望めない状況です。 要望する面積と計画する敷地面積とのギャップから、建ぺい率の70%は目一杯使う配置となることが予測できたし、容積率の100%では到底足りない。したがって、3層のボリュームをこの敷地に馴染ませるスタディを繰り返しました。 その結果、以下の方針を得ました。
1) | 道路斜線をかわすために道路から後退して建てられたスペースに塀など作ってプライバシーをガードするのではなく、植栽帯によって距離感を調整する。 |
2) | 道行く人の視線を避けるために1階レベルを地面から高く設定する。 そのことにより地下階を窓付きの半地下として容積率緩和を受ける。 |
3) | 緩勾配を利用して駐車場のピロティを設定し、上部を中2階として利用。浴室や水廻りなどを設置、上部を屋上として利用するスキップフロア構成で廊下のないプランとする。 |
■ このことから、東側の横長連続窓によって採光を得つつ、プライバシを守りつつ、閉鎖的になりがちな住宅地で開放的な住まいとすることが可能となりました。 |