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外観
鎌倉というイメージの強い場所なので周囲の「緑が多く閑静な環境」を壊さず自然に溶込む建物外観になるように、外壁は黒く塗装した杉板の下見張りとした。そのため、降雨等から外壁を保護する為に屋根を出し、軒を深くするように考慮した。また、開口窓は雨の日でも開け放しに出来る開き戸にしている。
ロフトが欲しいと要望があったが、ロフト全体の天井高を確保し、そのまま建物に積み上げて全体に屋根をかけてしまうと全体ボリュームが大きくなりコストにかなり影響する。そのため、ロフトの部分だけを持ち上げた、山高帽子のようなの屋根形状とした。 |
2008.06.04 ロフト部を持ち上げた状態。 この時点では軒は深くない。 |
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材料
この物件は生活クラブ生協オルタスクエアからの紹介であったので、内装が無垢の杉板張り、漆喰仕上げ、自然塗料などの地産地消の自然素材仕上げを基本とした家なので、ともすると山小屋風の家になってしまうのがあまり好きではないというお施主さんの意向を汲んで、所々にポイントカラーとなる塗装・タイル等の仕上げを施し、ログハウス的な雰囲気からの脱却を図っている。
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2008.06.28 かなり最終形に近づいた模型 |
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プラン
お施主さんは小さな子供が3人いる家族なので、家事効率や子供の動線を考慮し、ぐるぐる廻れて行き止まりのないサーキュレーションプランとしている。
『直射日光の入る明るい家は家具や床が痛むから嫌です』との要望から、床から高い位置に窓を取り、ハイサイド光を室内に入れる事で均一な明るさを確保した。深く出した軒は直射を避けるためにも役立っている。とはいえ、外部の陽射しを楽しめるように、広いテラスを各階に施してある。 |