鈴木アトリエ
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・・・・・Suzuki Atelier・・・・・


つれづれ日記

2009/10月

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15日「鶴見M邸」その後・・・ / 24日「8×8×8の家」その後 サッシュ取付け・・・ 
28日「二俣川の家」その後 建具にガラスをいれました・・/ 31日 雨漏り!原因は!・・

・・ 「鶴見M邸」その後 ・・ 10月15日(木)
もう半年経ったのか。いつもそう思う。
設計中、現場の監理中あれほどまでに集中して、根を詰めて取り組んでいた現場も竣工引き渡しと同時にだんだんと私たちの手を離れいく。いつも寂しい気持ちになるのだが「鶴見M邸」、この家も相当苦労した。なにせ掘ってから地下水がジャブシャブ出てきて一度中断し、その対策費用面も含めてかなり大変だったからだ。そもそも地下1階地上4階なんて案を作ってしまったのは私。自業自得だが、いつも予算が無い中で無理するから現場に入ってからの予想外の出来事は本当大変。工務店さんにも多大なるご迷惑をかけてしまった。特に今でも思い出すのは、トンネル工事の止水をしていたKさんにはいまでも感謝!。あれが無かったら一体あの家は地下が未だに住めなかったかも。
(実際にこの家の向かいの家では、未だに地下に浸水中)

そんなこんなで「鶴見M邸」に到着すると圧倒的なその外観で今でも感無量(泣)。でかい!です。この家。
詰め込み過ぎ?やはり25坪の敷地にフル2世帯は厳しいですよね。
さて、実際はどんな感じで住んでいるかというと、なんともスッキリ。拍子抜けするくらい簡素に住んでました。
美味しいスコーンをごちそうになりました。
「鶴見 M邸」キッチン
「鶴見 M邸」外観 「鶴見 M邸」ダイニング 「鶴見 M邸」ドライエリア
外 観 ダイニング ドライエリア


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・・「8×8×8の家」その後 サッシュ取付け・・ 10月24日(土)
「8×8×8の家」の工事の際、予算調整で削ったアルミサッシュを竣工後1年経ってから結局つけたいとの要望があった。。
2つのサッシュだけを取り付けようと見積りを取ると〜!
約60万!!!!!!びっくりするような金額。
RC用は高いとはいえ、とってもばかばかしいので、お施主さんに諦めてもらい1年間が過ぎたが、やはり寒くなってきて、、、
今年こそ!とばかり要請があった。
こちらもいつまでも放っておく訳にもいかず(ちなみにこの住宅の施主は大学時代の後輩)ようやく難しい工事をしてくれるサッシュ屋を紹介してもらい、わざわざ所沢から来てもらった。
その採寸時に久しぶりに家の中をジロジロキョロキョロ。すっかりとダイニングの長さ3mテーブルも落ち着き、お子様の勉強机になっていました。(日本中でウオルナットの一枚板3m長のテーブルで宿題をやっているのはこの女の子だけだな!!!きっと)
「「8×8×8の家」エントランスを採寸
「8×8×8の家」2階ダイニング


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・・「二俣川の家」その後 建具にガラスをいれました・・ 10月28日(水)
「二俣川の家」は 2003年11月に竣工しました。
竣工時に建具のガラスを外して板戸に変更したと思ったら、今回、またガラスに戻したいと言う話になり、再度、建具屋Nさんにお願いして工事に入りました。 (だから最初からガラスで良かったのにね。)

この住宅はテレビ『完成!ドリームハウス』に出てから真っ赤なパドック無垢板外壁が話題でしたが、竣工後1年も経つと、赤色はすっかりと褪せて、ただの灰色になっていました。紫外線の影響って怖いですね。

それから6年。そろそろ痛んできた外壁をどうするかを相談されまして・・・・削れば色がでる?いやいや洗えばいいんじゃない?なんて議論をさておき、オスモウッドワックスを塗ってみましたらすっかりと発色が戻りました。1階外壁の墨入りモルタルも耐光性のあるもので塗り直し、建具も塗り直し、すっかり美しく竣工当時に元通り。
やはりメンテナンスは必要ですね〜。
ガラス戸に変更
板戸はそのまま活かして
外側の網戸をガラス戸に
変更しました。    
外観メンテナンス前 外観メンテナンス後 建具の塗り直し
メンテナンス前 メンテナンス後 建具も塗り直して


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・・雨漏り!原因は!・・ 10月31日(土)
あってはいけないことだが、台風クラスの雨が降ると時々お漏らしをする住宅がある。多くの原因はお施主さんがメンテナンスを忘れた排水溝の目詰まりだったり、ゴミによる穴塞ぎだったりするのですが、時々原因のわからない雨漏りが発生する家があります。

横浜下町の家」は1年前にも台風時に雨が天井に染みたので、工務店に対策を講じてもらったのですが、今回も同じ箇所。そして同時期に「綱島台の2世帯住宅」でも同様のことが起こったのです。
これは徹底して調査が必要と判断し、高圧洗浄機による台風再現テストをおこなって水漏れ箇所を限定し、その壁を剥がしてみてようやく原因が分かりました。

事故を起こした場所はある共通点がありました。
共に水が侵入した場所は1-2mm程度の隙間。
高圧洗浄機による台風再現テストで原因捜査
高圧洗浄機による台風再現テストで原因捜査
その隙間がどうやって出来てしまったかと言うと、
ひとつは、1種類の職方で完結しない箇所、例えば板金屋、大工、左官屋などが複数絡んでいる部分で、関わる職方同士の連絡不足から作業の手順に間違いが起こり、それに誰も気づかずに工事が進行した結果、甘い納まりで隙間ができてしまったり、また、間違った施工ではなかったけど、モルタル系壁面の建物では下地の乾燥や西側での日射による温度差で壁面が収縮してミリ単位の隙間が出来、そこから漏水したケースがありました。

どちらの家も施工責任から工務店がきちんと無償工事で対応してくれますが、
設計サイドとしても、施工サイドの責任範囲とは言っても注意しておかなければいけません。

現在では瑕疵担保保険にすべての物件が加入しているため安心感はありますが、
所詮、中間検査の検査員はそこまで見てません。
今後は設計者/施工者ともども十分に意識していかなければならないと痛感しました。


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