うりり〜ん日記 〜〜〜〜〜〜

 2000.8.30(水曜日)

あ〜今日も朝3時。なのにまだ帰れな〜い!

腹がへったと、コンビニへ出てみると街はすっかり寝静まっていて
誰もいない。我が事務所は駅前に有るんだけど、
これでいいのか?駅前商店街。
景観整備で商店街一帯をギリシャ風にしてるけれど、
表面的な模倣だけなんだよな〜。
ギリシャ風って、ギリシャ行ったこと有るんかい?!
本場では深夜でもお洒落なカフェや建物を照らすオレンジ色のライト、素敵なんだけどな。
もうだいぶ前から都市は24時間活動しているんじゃなかったっけ?
いろんな生活スタイルの人がいて深夜でも遊べるところや
美味しい御飯が食べられるところも有るはずじゃなかったっけ?
インターネットの世界だけの話?
それとも六本木や渋谷、新宿の都心だけの話?
こういう生活していると、都市に住む方が楽だなあ。
歳取ってからも都市に住んだほうがインフラに不自由しなくていいって誰か言ってたっけ。
トホホ・・・・深夜の愚痴でした。


 2000.8.20(日曜日)

米原万里のコラム

読売新聞日曜版のコラムは毎週とても楽しみです。 ロシア語通訳という肩書を持つ、米原万里さんという方が書かれているのです
が、今週、ついに住宅の話でした。
内容は「住宅を建てることを決め、慎重に慎重を重ねて検討して、 某大手住宅メーカーに決めて契約をした矢先、欠陥住宅の報道が自分の契約した
メーカーの話であることを知り、契約解除。
結局、宣伝も広告も無いような所に頼んだという話で、あれほど慎重になったつもりが、
展示場や広告の素晴らしい部分だけの
表面でしか見てなかったことを反省した」というものです。
大企業に対して米粒のような我々設計事務所なる存在にとっては、良い話の風向きですが、
同時に反省点も感じました。米原さんとも言える見識のある方でも、住宅を考える際に
設計事務所はリストに載ってない、選択の中に入っていないんだということです。
どんなに頑張ってもこれじゃね。テーブルに載っていないんだから。
設計事務所の存在とやってる業務の内容は、もっと分かりやすくページに追加しよっと。
今まで、営業もせずになぜか順繰りと設計をさせていただいてきたので
みなさんに知ってもらう努力が足りなかったかも。


 2000.8.14(月曜日)

ガーデンバーべQ

作品集にも載せている「新白岡の家」でのガーデンバーべQにお呼ばれした。
「新白岡の家」は予算的には厳しく、その割に土地が広かった。
打合せ・設計期間は2年近くかかったので、今まで一番苦労が多い仕事。
「これで行こう!」と決まった後で、予算削減の悲しいお知らせで
1からやり直した事もあったり、当時はかなり辛かった。
引き渡して8ヶ月、竣工時は土のままだった中庭も、青々と芝生が茂り
ガーデニングがすっかり整って、やはり生活している状態が家は一番いいですね。
「中庭を囲んだ配置なので、外からの視線をシャットアウトしながらも
開放的に使え子供に目が行き届きすごくよかった」と感想をいただきました。
喜んでもらえると、本当、苦労が報われる。
それに設計した家でガーデンバーべQなんて、感極まりない。
厳しい予算の中でもこれだけはと、広く作ったお風呂は、
場所柄、「野牛温泉」と命名され
中庭で水かけっこ遊びをした子供たちがどかどかと入っていく。
一軒家、平屋はやっぱりいいものですなあ。


 2000.8.10(木曜日)

捨てる技術と言う本

先日、「捨てる技術/辰巳渚 著」と言う本を読みました。
住宅の設計にいつもつきまとう「収納を多く!」という呪文のような要望に対して、
参考になればと思い、現場への電車のなかで1時間半で読んでしまった。
内容は簡単に言うと「どんどん増え続けるものをため込んでないで、捨ててみなさい、
ほら、捨てても困らないでしょ。」ということでしょうか。
自宅を見渡してみると、確かにモノが大量に散乱している。
すでに3年くらい、動いていないモノもあるし、仕事の忙しさにかまけて掃除もしていない。
揚げ句の果てに、ネコの毛が隅の方で玉になって枕になるくらい転がっている。
ああ、なんとかしなければ。
仕事では、クライアントに「収納を沢山創ってもらってよかったわー」などと言われているのに、
自分の住まいは、収納がまったくない。
住まいはだらーっとしていてもいいのではと思う気持ちと、
しゃきっとしたい気持ちの両方があるんです。
収納が無くとも圧倒的な広さがあれば解決してしまうし、
狭ければモノを持たないようなシンプルな生活を考えて欲しいし、、。
でも、最近は1階の床を上げて、床下の収納をたっぷり取った家を設計してみて
蔵替わりのスペースが意外に役立つことがわかったのだ。もう収納はこわくない?


 2000.8.2(水)

おすすめプランなんだけどなあ〜。

東京の目黒区某所,30坪くらいの住宅のプランを延々とスケッチして,
「おお,これはいける!」と歓び勇んでまとめあげた.
小さな住宅でありながら,広く感じて,縦にも横にも庭にも繋がって広く感じる家,
得意のスキップを使って,廊下ゼロ,つまり階段室に面して部屋を配置し.
2階建てのような4階建て.半地下に蔵まで持っている.
模型まで作って確認して.自信を持ってお施主様へ説明する.
しかし!クライアントいわく「地下はだめなのよね,イメージが・・・段差もねえ,
歳とってから大変そうだし!」先入観で持っている悪いイメージにより,
あえなく没.段差と言っても1〜2階への行き来は問題ないのだし,
地下と言っても地面から60cmの掘り込み,つまり基礎の深さを利用しただけなのに.
説明すればする程,悪い印象へ.
ああ,また将来のためにあたためるストックになってしまった.


 2000.8.1(火)

今月は,忙しい!!


埼玉県,某所.宣教師たちの住む5件の長家をスケッチ.
これは4社のコンペなので,様々な攻め方があるけれど,
さて,見えない相手はどんな手を出してくるか?.私が一番若いようだ.
クライアントはアメリカ人の5家族,希望は一軒家なんだけど
敷地に専用通路をとって敷地を分割するのも難しいし, 集合住宅の方向でないとなあ・・・・・
しかし敷地図をコピーして,要望の面積を入れてみると・・・・入らない.
日照もとれなくなってしまう.5件は難しいなあ.
それより,敷地にそびえている樹木たちは,本当に立派で,これを切りたくないと思うと,
建物をたてる場所が限られてしまって,悩ましい.
いっそ3階建ての住宅にして,庭などをきちんと取る方がいいのかも.
そのクライアントの要望は,達者な日本語で,
「ひろくひろくしてください,アメリカ人はパーティをしますので・・・・」だって.
「土足でつかうの??」「主寝室にバスはいるの??」
映画で見ているアメリカ人の生活様式を考えてみるも,そうでもないらしい.
タタミルームも欲しいとさ.さあ,今月中にまとめなければ.



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