毎年、季節の良い秋口に開催される建築士会横浜支部の日帰り研修バス旅行。昨年につづき、今年も私のいる委員会の美術館バックヤードツアーと共同開催となりました。
見学場所は、江之浦測候所〜芹沢光治記念館〜富士山世界遺産センター。 美味しい昼食もバス移動中のお菓子なども付いてます。
江之浦測候所は小田原の山の中、しかも1日に入館できる人数に限りがあります。個人で観るには意を決して行かないと。。そこを贅沢に、設計者の解説付きで広大な敷地の中を見学しました。敷地は約2,900坪!場所は冬至の夜明けに海から上る太陽が見える土地を探して敷地を決め、1年に1度だけ、その冬至の朝日によって真っ赤に染まるという海にトンネルがあります。その横には海を背景にしたガラス床の能舞台。他にも、夏至光遥拝100メートルギャラリーなど、建築だけでなく、舞台や庭園、茶室など、その規模・素材すべて、目を見張るものばかり、、ため息。。ここを創った杉本博司氏は世界で成功している現代芸術家。芸術で得たお金を芸術に還元するため、と江之浦測候所をつくったそうです。是非、1度、目の保養に一訪れてみて下さい。
芹沢光治記念館は菊竹清訓氏の設計。西洋教会をモチーフにした建物で、こちらも江之浦測候所と同じく太陽の光の道と海を意識した設計です。森の中にたたずむ荒々しいコンクリートの質感は厳粛な様相を醸し出して見えました。エントランスの階段はさざ波を意識しているとか。シンメトリーに4つの塔を配置したRC造の内部もまたコンクリートの荒々しさがいい味を出しています。
最後は富士山世界遺産センター。設計は言わずと知れた坂茂氏。街中にいきなり現れる姿、圧巻過ぎます。内部は意外に広く、グッゲンハイムのような回廊。屋上からは本物の富士山が臨めます。ここは気軽に訪れられますね。 |