|
元気すぎるお子さんを持つAさんご一家から設計依頼を受けた「磯子の家」 弊社を訪ねられた時にはまだ土地すらも決まっていませんでした。土地の情報が出るたびに、敷地にスタディを重ねてはあきらめを繰り返し、ずいぶんと時間がかかりました。コストと地理条件はなかなか希望通りにはいかないものです。
この土地を見たときにもあまり好印象ではなかったことを記憶しています。 前面道路の幅が2mで車が通るのも厳しいし、駐車するのも大変そう。道路から50センチも低くなってしまっていて盛土するにはコストがかかる。良い眺めもないし、なにやら湿気が多そうな谷戸。。安い土地だけあってなかなかの悪条件でした。 |
しかし、建物建設費にある程度お金を残さないとダメですよ!という私のアドバイスを守ってくれて、なんとかギリギリの予算を確保してくれました。 となると、後はこちらの腕の見せ所です。
駐車スペースは2台を確保。庭を眺めながらブリッジを渡る玄関アプローチ。玄関収納、食品庫、客間用和室などもしつらえ、暖炉代わりのペレットストーブ、リビングの吹き抜けと階段、2階は畳の寝室と子供部屋、書斎、ロフト、室内洗濯スペースに室内干場を用意するなど、盛り沢山すべての要望を満たししつつ、27坪でまとめた小さな住宅です。
ちょっと贅沢してリビングの窓は片引きの木製サッシュを採用しました。 外観もローコストには見えない表情となりました。 |
![磯子の家](../works/isogo/20151212-206.jpg) |
<<ページトップに戻る
![ウッドデザイン賞](20151210-6.jpg) |
グッドデザイン賞はよくきくけど、「ウッドデザイン賞」ってなに? とよく聞かれます。簡単に言いますとグッドデザイン賞は通産省。ウッドデザイン賞は林野庁が管轄している賞で、今年初めての募集があった新しい賞です。
|
神奈川大学の木造校舎で「建築に使えない半端なサイズや小径木(B・C級材)をスライスした木片で建築の大空間をつくる」という風変わりなことをしたので、その内容で応募し、運良く入賞することができました。 かなりの応募数があったようで、入賞数も多数ですので自慢するほどではないですが、それでも審査委員長が「隈研吾」さん、その中から選ばれることは嬉しいものです。 事務所のみんなと一緒に出かけて記念撮影!関係者分の賞状をもらってきました。構造設計者、建設会社、協力業者のみんなにクリスマスプレゼント代わりに発送することにします! |
![記念撮影](20151210-17.jpg) |
<<ページトップに戻る
![西八王子の家](../works/nishi-hachiouji/20151217-157.jpg) |
「西八王子の家」は、通常、北側にありそうな部屋がすべて南側にあるのが特徴です。 意外かもしれませんが、実はこの考え方、結構「理」にかなっています。
たとえば「階段」
小住宅ならなおさら、階段を昇降だけの場所としておくのは勿体ないのです。リビングに取り込むことで空間を広く見せることができますし、採光の装置としても優秀、リビング家具の一部としても利用できます。「西八王子の家」では窓辺を構成する大事な要素のひとつにもなっています。
2階でも同様に発想の転換をしています。通常なら浴室と洗面所が北側、寝室は南側にするところでしょうが、ここでは逆。浴室が南向きなら、暖かく、日当たりが良いので乾燥してカビませんし、休日の昼間などはゆったり風呂に入りたくなります。逆に寝室は夜寝るだけなので、それほど場所を気にしません。寝室への採光・通風は洗面脱衣室越しに欄間から確保できているのです。
この逆転現象を可能に出来たのは、プランニングで中廊下のような場所をつくならいことと、家自体の断熱性能を向上させてたからです。予算上、ペレットストーブは将来設置にしましたが、実はそれがなくとも十分に暖かく過ごせるはず。
今後、その結果をお知らせできればと思います。 |
![西八王子の家](../works/nishi-hachiouji/20151218.jpg) |
<<ページトップに戻る
|
<<「つれづれ日記」目次に戻る<<
|
|