毎年、建築士会横浜支部で開催している美術館バックヤードツアーの企画委員をしていて、今回はリニューアルしたばかりで女性に特に人気の高いアールデコ様式建築、東京都庭園美術館。私も女の端くれ、いつもに増して楽しみにしてました。 まさに旬の人気スポットなので、土日は混むので平日にして欲しいと美術館サイドより連絡が来てしまい、泣く泣く平日の開催。毎年、秋か春の土曜日企画なのですが、仕方ない。
平日だと参加者が集まらないんじゃ?の不安は的中し、やきもきして開催前週末になってやっと20名を越してホッとしたのも束の間、「当日は雪らしい!?」との情報に天気予報の外れを天に願いながら当日を迎えるはめに。いざ当日、みぞれ混じりの冷たい雨。それでも当日キャンセルは1人もなく、チケット売り場前に22人が集まりました。悪天候にめげずに集まったご褒美なのか?、たまたまシルバーデイで参加者の内、9名は入場が無料になりました。
毎回、設計者や関係者を招いて苦労話や力を注いだディティールなどを実際に見学しながら直接解説してもらえる上、疑問質問にその場で答えてもらえます。一般的には立入り禁止のバックヤードも堂々と入れる、わくわくドキドキの貴重体験が出来る見学会です。
東京都庭園美術館は1925年のパリ万国博覧会を観覧された皇族朝香宮ご夫妻がアール・デコ様式に魅せられて昭和8年5月にアール・デコの粋を集めた朝香宮邸として完成したのに、同年11月に建設に尽力した妃殿下は病気で急逝してしまうという悲しい逸話があり、首相公邸→国賓迎賓館→美術館と波瀾万丈に用途を替えて現在に至る建物。庭園美術館の建築美と供にそのストーリーも人気の秘密なのでしょう。 |