鈴木アトリエ
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・・・・・Suzuki Atelier・・・・・


つれづれ日記

2010/01月

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12日 突然、恩師の訃報 / 25日 建築士会の講習へ

・・ 突然、恩師の訃報 ・・ 1月12日(火)
新年仕事始めの6日、さあ、今年も頑張ろう〜!と思っていた矢先に大学の後輩から連絡が入りました。大学時代の恩師、白濱謙一先生の突然の訃報でした。

思えばあれほど大学教授っぽい人を他に知らない..
研究室の大きなテーブルでパイプを燻らせ、ブラックコーヒーを飲みながら集まってきた学生に建築問答を仕掛けて笑ってる・・ 博学で好奇心旺盛、情熱家の素敵な先生でした。先生は死なない気がしてた・・・私はそう思い込んでいました。そんな訳ないのに。昨年のスケッチ展でお会いしたのが先生との最後になってしまった。

ご葬儀は先生が設計されたご自宅・箱根山荘で行われ、大学の1期生から32期生まで何百人もの列席者が集まっていました。3連休の中日だったのにも拘らず 寒い箱根の別荘地にこれだけのOBが集まったのは偏に先生の人望の厚さでしょう。まるで白濱研究室同窓会でした。

先生がとあるクライアントの別荘として設計された箱根山荘を縁あってご自宅として購入したと聞き、早速伺って数々の先生の凝った納まりや見たことのない金物に感心していたのがつい昨日の事のようです。
箱根山荘の床に施したギリシャ住宅床に施される文様仕上:ペブルモザイクはあまりにも施工が大変で職人が逃げてしまった・・・学生時代に聞いた話です。そのペブルモザイク床もご葬儀のため土足開放されており、下足で踏むのが心痛かった。

ご葬儀では、先生が最近まで現代の住宅のあり方を危惧して、これからの住宅のあり方を描いた住宅図面と解説文、表は先生のポートレート、裏には奥様の心優しいメッセージが書かれたカードが配られました。こんな粋な事をするなんて、最後までカッコいい人です。先生らしい素敵なご葬儀でした。

大学1年から白濱研究室に入り浸り、4年の先輩達のギリシャ住宅の研究旅行にまでくっついて行き、地中海を歩き廻って1ヶ月間、真っ黒に日焼けしたのもいい想い出です。建築について、ギリシャのこと、音楽のこと、絵画のこと、先生からいろんなことを学びました。まだその教えの半分も活かせてませんが。私の大きな糧となった事は間違いありません。

白濱謙一先生、ありがとうございました。天国から白濱研究室OB連中を「まだまだだね」と呟きながら暖かく見守って下さい。心よりご冥福をお祈り致します。



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・・ 建築士会の講習会へ ・・ 1月25日(月)
1月20日に神奈川建築士会主催の
「建築確認法規等の解説及び窓口でよくある質問・回答事例について」講習会へ行ってきました。設計業務に携わっている誰もが欲しているこの講習タイトルにつられて〜。

耐震偽装事件以降、ご存知の通り建築法規が大改訂され、 建築確認申請書類が山のように増えて大変〜!でも一番の問題は、確認申請を受け付ける各検査機関ごとで
建築法規の細かい解釈が統一されていないことなのです。
その中には常識で考えればおかしいでしょってことも多々あり、 設計者はそれに日々翻弄され、いい加減にしてくれ〜!という状況。

例えば、こんな事例の説明がありました。
「エアコンの室外機をベランダの床に設置したら、その部分は法定床面積に入るか?」
どう思います?ベランダは外部なんだし、入らないんじゃ〜と・・思うでしょ?
(法令集ではここまで細かい解釈は記載されていないので、各検査機関に判断が委ねられています。)

回答 → 各市町村の検査機関によって扱いが異なる
 ・川崎市 =法定床面積に入る
 ・横浜市 =法定床面積に入らない
 ・横須賀市=法定床面積に入る
同じ建築法規に則っているのに、同県内でも解釈が違うんです。
建物が川崎市と横浜市の境界上にあったらどうなるのか・・・・
どうなるんでしょうねえ???? こんな事が多数項目ある訳で〜。。。

午後半日を費やしての講習でしたが、参加者は皆、目はギラギラ、ダンボの耳で臨んでました。それだけ現况は深刻なのです。
講習時間の時間はあっという間に過ぎ、最後の質疑応答タイムでは、
「本日の説明とは全然違う解釈指導を○○検査機関で受けているのですが、文書等での根拠はありますか?」という質問で講師陣が戸惑う場面も。
この混乱で誰が困るのか?確認申請に時間が掛かった分だけ全ての工期が長くなり設計費も施工費もその分高くなり竣工も遅れて、結果、一番困るのは、お施主さんなのです。

混沌状態はまだまだ続くようです。
ただ国土交通省もこの事態を重くみて、緩和措置が近々発表されるかもとの講演中に話があり、その矢先、先日のニュースで「緩和の検討をする〜」と報道がありました。
なるべく早い検討を切に願います!!



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