1月20日に神奈川建築士会主催の
「建築確認法規等の解説及び窓口でよくある質問・回答事例について」講習会へ行ってきました。設計業務に携わっている誰もが欲しているこの講習タイトルにつられて〜。
耐震偽装事件以降、ご存知の通り建築法規が大改訂され、 建築確認申請書類が山のように増えて大変〜!でも一番の問題は、確認申請を受け付ける各検査機関ごとで
建築法規の細かい解釈が統一されていないことなのです。
その中には常識で考えればおかしいでしょってことも多々あり、 設計者はそれに日々翻弄され、いい加減にしてくれ〜!という状況。
例えば、こんな事例の説明がありました。
「エアコンの室外機をベランダの床に設置したら、その部分は法定床面積に入るか?」
どう思います?ベランダは外部なんだし、入らないんじゃ〜と・・思うでしょ?
(法令集ではここまで細かい解釈は記載されていないので、各検査機関に判断が委ねられています。)
回答 → 各市町村の検査機関によって扱いが異なる
・川崎市 =法定床面積に入る
・横浜市 =法定床面積に入らない
・横須賀市=法定床面積に入る
同じ建築法規に則っているのに、同県内でも解釈が違うんです。
建物が川崎市と横浜市の境界上にあったらどうなるのか・・・・
どうなるんでしょうねえ???? こんな事が多数項目ある訳で〜。。。
午後半日を費やしての講習でしたが、参加者は皆、目はギラギラ、ダンボの耳で臨んでました。それだけ現况は深刻なのです。
講習時間の時間はあっという間に過ぎ、最後の質疑応答タイムでは、
「本日の説明とは全然違う解釈指導を○○検査機関で受けているのですが、文書等での根拠はありますか?」という質問で講師陣が戸惑う場面も。
この混乱で誰が困るのか?確認申請に時間が掛かった分だけ全ての工期が長くなり設計費も施工費もその分高くなり竣工も遅れて、結果、一番困るのは、お施主さんなのです。
混沌状態はまだまだ続くようです。
ただ国土交通省もこの事態を重くみて、緩和措置が近々発表されるかもとの講演中に話があり、その矢先、先日のニュースで「緩和の検討をする〜」と報道がありました。
なるべく早い検討を切に願います!!
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