鈴木アトリエ
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・・・・・Suzuki Atelier・・・・・

uri
つれづれ日記

2008/02月

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5日「棟札」16日「通電」
・・ 「棟札」 ・・ 2月5日(火)
いつもこのHPを見て下さっている方たちに指摘されてしまった。
日記のこのページ。実はラベルが赤いものと、青いものがあるのです。その文面から察知したようで、実は私は青ラベル担当。したがってさぼっている様子がひと目でわかってしまったようです。よって、酔った勢いで書きます。

今日、工事中の虹ヶ丘の家が上棟祝でした。

この建物プランはちょっと変わっていて四隅にそれぞれ作業庭、ポーチ、自動車、鑑賞庭の4つが置かれ、1階平面図が十字架の形になっております。その上に乗っかる2階は正方形なので、角のすべてが張り出して下に柱が無いのです。更にその上には45度にずらした方形の屋根が掛けられ、角の柱は2階にもありません。専門的用語で言うとカンチレバーというのですが、これを木造でやっているわけです。

「棟札」
今から楽しみな建物ですが、実は着工までにはかなり苦労しました。(見学会は5月の終わりです)
なぜならば、このところの物価上昇により、ガソリンだけでなく建築資材はかなり値上がっているので(しかし、このことはニュースや新聞ではあまり取り上げられない!のはなぜだ!)コスト調整が昨年にもましてキツいのです。

工務店さんに良い仕事をしてもらう為には無理をさせるわけにもいかず、とはいってもお施主さんの予算は決まっている。こんな板挟みの状態がいつも見積書を受け取ると私たちを襲います。

2年前くらいまでは2-600万くらいのオーバーを調整することは日常茶飯事でしたが、最近は1000万オーバ?がザラ。機器類も最新ものものはデザインも良いけど高いし、だれでも食器洗浄機を欲しがるし、床暖房は外せないと言うし、材料も自然材がよいと、そんな具合なので高くついてしまう。虹ヶ丘の家もこの状態で900万オーバーが出た時は、さすがにお酒に溺れました。2ヶ月も掛けてようやく納まる道を見つけたので今日を迎えられたのですが。

ともあれ、この工務店はちょっと他とは違う。すごく感心することなのですが、上棟式の式次第(結構式のメニューのようなもの)が用意され、「棟札」がケヤキの板に書かれていました。
施主の名前(右上写真では消してますが)や上棟日、大工棟梁の名前、今の物価やモノの値段などを書き、家の中に工事で埋め込むのです。将来この家を壊したり、直したりする際に発見され、履歴がわかるという案配です。神社やお寺では当たり前ですが、個人住宅で棟札を用意してくれる工務店はかなり少ないと思います。

大工は皆若いのですが、理想に燃えており、こうした習慣を大事にしようと言う素晴らしいメンバー。その多くがサラリーマンからの転身族なのですが、仕事も上手く、現場は塵が無くキレイ。なんか内容に欠点が無いのですが、実は・・・金額も立派。
安くて良いものは無い!とわかっていても、何とかならんかい!と思う毎日の業務の中、
この棟札を思い出すたび、「金額だけじゃないんだよなあ」と初心を振り返る私でした。
(泥酔失礼!)

 →→ 木匠工務店のブログ


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・・ 「通電」 ・・ 2月16日(土)
今日ようやく「WAVE宿河原」に電気が入り照明が一斉につきました。

工事自体は来週の検査に向けてバタバタですが、明かりが灯り、ようやく生活のシーンが浮かんできました。
賃貸住宅物件は今までも小さいモノを2つほど手掛けたましたが、今回は18戸で約900平米という比較的大きなものものになりました。

マンション規模の賃貸住宅の設計になると、ついつい汎用性の高い、平均的な、悪い意味で中途半端な住まいになりがちで、それが嫌で、今まであまり受けませんでした。

今回もそういう意味で相当悩みましたが、話をもってきたディベロッパーは私の大学時代の同級生だったので、お互い言いたいことは遠慮なく議論できるだろうと考え、受けることにしました。
wave宿河原

「これでは入居対象者が限られてターゲットが狭い!」
「土地柄家賃があげられないのでこのプランだとワンルームに見えてしまい8万?9万が限度。」
「事業計画から18戸は最低でも入れたい」
「豪華に見えるように石を貼ってくれ!」
「建設コストは坪63万円で!」


などなど盛りだくさんの要求(要望ではなく)が予想通り出てきました。

それに対して私の主張は
間取りについては 「2LDKとか、部屋数ばかりを優先して生活を押し付けるプランを止め、大きなワンルームにして、住み手が勝手に、事務所にでも、ルームシェアーでも、SOHOでもつかえるようにする。 部屋を分けたい時には3つくらいに分割できるよう間取りを考慮する。」

材料については 「ビニールクロスは貼らない。床材はキチンとした無垢フローリングで、時間の経過とともに味になっていくような白いフロアにしたい。」

また最低限のこだわりとして
「洗面・脱衣・浴室は、室内干しが出来る明るい南側に配置し、玄関から一番遠くにおく。」

方々からの様々な攻撃に耐え死守し、、なんとか形になった次第なのです。

詳細はいずれ公開しますが、今日の時点で残り6戸。3月の入居時までにすべて埋まることを願っております。 ちなみにこの物件を扱っている不動産屋は登戸/向ケ丘遊園にあるサンシティハウジング(044-932-3415)ですので、ご興味がある方はどうぞ。 部屋は4つのタイプがあり32.4?39.88平米、家賃は82,000?92,000円となっております。


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