・・ 「WAVE宿河原」いよいよ着工 ・・ |
5月30日(水) |
昨年から進めていた賃貸集合住宅がいよいよ確認済証も取得し着工の運びとなる。 いままでウチの事務所で設計するいちばん大きな集合集宅。 しかし、ここまでくるのは一苦労でした。
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大学で同級生だった友人からのプッシュで、ぜひやって欲しい!と言って来たのが昨年。
もちろん先方は「デザイナーズマンション」というジャンルで新しいものを期待しての依頼。当初は夢のような絵を描いて持って行ったのですが、パースを見るや否や「コストが掛かりすぎる!」とダメ出し。設計者としては借り手側の感覚で様々な要望に応えるべく、いままでの○○DKなどというつまらない間取りのマンションが供給過剰で、集客力もなく、融通が利かないプランだと思っているので、バイク持ちが室内に持ち込めたりする土間のある部屋や、オフィスに使えたり、ルームシェアが可能だったり、2つにも4つにも部屋を分ける事ができるプランだったりと、思いを込めたのですが、作業を進めて行くうちにいろんな事がわかってきました。
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(計画敷地)
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このマンション事業と言うものは、まず事業計画で融資を受け、金利の計算と、家賃の設定によって、20年で回収するとかそういったお金の計算を逆算して、工事費が決まるわけで、不動産屋の家賃評価なるものの設定がとても大きく響くのですが、「見た事もないプラン」には抵抗があるようで、リスクを背負いたくないために、家賃評価も低く、そのため建設費も上げられないと言う矛盾があるために、銀行も難色を示して、結局大幅な修正を決められてしまうのです。この大きな経済の流れの中で、新しい賃貸を考える事がいかに難しいか・・・。理解したのです。そうは言っても負けられません。
なんとかこぎ着けたのは、無垢のチークの床。
大きな広いワンルームで移動押入家具が間仕切りとして好きに動かせて、洗面所を南側に配置して室内干しが可能で、バルコニーが広いというプランにたどり着きました。
これから、少しづつアップしていきます。
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