横浜の建築家・設計事務所（有）鈴木アトリエ一級建築士事務所//家造り助っ人

home

・・・・・Suzuki Atelier・・・・・

works

～誤解されてる設計事務所～

　設計事務所の本当のお仕事　　

設計事務所というと「独創的で変わった家」や「お金持ちの家」だけを設計するところだから、私には関係ないって思ってませんか？
そして、設計って、プランニングと図面描きだけだから、わざわざ設計事務所に依頼しなくてもハウスメーカーや工務店に直接頼めば、サービスで無料でやってくれるって言ってたし・・・と、そろばんをはじいたりしてませんか？

それは大きな誤解です。本当、哀し過ぎます。
設計図を描く事なんて、設計業務のほんの一部なんですよ。

●：どんな暮らしかたをしたいのか？について相談を受け、
　　予算や予定、その他の細かいことを考慮し、あなたにもっともふさわしい
　　具体的なプランを納得いくまで提示していく。

●：専門的なことが判らない施主にかわって、
　　その家に一番合う工法や材料の選出、コストバランスの提案をする。

●：基本図、申請図、実施図等の、各設計図面の作成し、
　　電気、設備配管、様々な詳細を図面で詰めていく。

●：現場での「第三者の一級建築士」として適正施工の定期的なチェックなど

簡単に書いても設計業務はこれだけあります。

ハウスメーカーや工務店との違いがよく判らないって？
つまりは、立場が全く違うんですよ。

設計事務所は、あなたから仕事を依頼されたら、
なんの制約もないところから、あなたと共に考え、決めることができます。

それに対し、ハウスメーカーや工務店は一定の規格の中で、
一番売りたいものをあなたに提案してきます。

いくら住宅メーカーが「自由設計できます」と唱っても、
施工者優先の規格の中での自由さです。

世の中のほとんどは例外ばかりでですよね。
だれ一人として同じ人間がいないように、それぞれ事情も環境も個性も違うはず。
電化製品や車という目的単機能品を持つのと、家を持つのは全く違う事だと思うのです。そんなことを感じている人の相談を受けられる唯一の場所が設計事務所なんです。

ハウスメーカーはマーケッティングによる平均家族像の夢を具体化したものだから、どうしても似たり寄ったりの住宅商品になる。でも、その方が選択肢が少ない分、色々悩まずに済み、展示場で見たものがそのまま出来上がるので、適している人もいます。
それは否定しません。

でも、設計事務所の存在役割を知らない事はとても損していると思うのです。

また、具体的な仕事でも、大きな違いがありますね。
ハウスメーカーにも工務店にも一級建築士はいるでしょう。
でも、その専門家は「第三者」の立場ではありません。
施工をする会社から給料をもらっている制約ある立場なので、施工会社を厳しく監視する事は出来ないのです。

その点、設計事務所の役割は「第三者」の立場として家造りを見守り、あなたの意向を代理者として施工者と交渉するコトが出来るのです。
決して「独創的で変わった家」や「お金持ちの家」をデザインするのが設計事務所ではないのです。

多くの人は、設計事務所というと、その設計料がモッタイナイといって、まずカット。「設計」はハウスメーカーや工務店が無料でしてくれるって思っている。工務店もハウスメーカーも「設計事務所に頼まなくても我社の設計も負けない・・」と押してくる。

施工者から見れば、設計事務所は目の上のたんこぶのような煩わしい存在なんです。
設計事務所がいなければ、施工者は設計図なしで作れるし、現場で組んでみて収まらないところはどうにでも処理できるし、どんな仕上がりでも素人くらいはごまかせる。
でも、設計事務所がいるとそれが出来なくなる。

何度も書きますけど、
設計事務所に払う「設計料」って「設計図の製作費」じゃないんですよ。
設計事務所の業務の１つは、あなたに成り代わり複雑な法規への解決策を考え、工務店の見積もりを査定し、施工者が設計図書と同等な品質で造っているかチェックすること。
そしてあなたは、プロジェクトの最初から最後までの期間を通して、信頼できる専門家のもとで安心が得られるのです。

それでも、設計事務所に払う「設計料」がモッタイナイというのなら、どうぞ。
「マイホームづくり」の本を何冊も買い込み、素人的情報収集をし、スクラップブックを作って「欠陥住宅」のリスクを背負って、「適正施工者」を勘で選出してください。

こんな事を書くと誤解されそうだけど、我々もお施主様を選ばせていただいています。お断りすることもあるのですから、相談するくらい、してみては？
イメージが変わるかもしれませんよ。